「新テニ×ナージャ」理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
第1章 理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
Uー17日本代表選手たちもホテルに先に向かい、その場に残された理想のペアは、とりあえず動き出すことにしたのでした。
「なあ、イタリアってことは、ここってローマ?」
丸井は地図を見ながら、隣を歩いていた木手に話し掛けます。
「丸井くん、地図を見せて下さい」
木手が片手を差し出し、
「ああ」
地図を彼に渡した丸井です。
「……ここは、ローマではないようですねぇ」
「じゃあ、どこ?」
「ヴィネツィアのようです」
「ヴィネツィアなんだ。初めて知ったな」
「あなた、ローマは知っててヴィネツィアは知らなかったのですか」
「んで、アマレットとアペロールって酒のことはよく知らねえけど、どこにあるんだろうな」
「恐らく、酒店だと思いますが、あの人に聞いてみましょうか。エクスキューズミー?」
木手は、緑の帽子のメガネをかけた金髪の男性に声を掛けます。男性は葉巻の煙草を口にくわえていました。
「あの、この辺に酒の店ってありますか?」
「丸井くん、英語で聞いていませんよぉ」
「あ、エクスキューズミー」
木手に言われ、英語で繰り返し質問をしようとすると、緑の帽子のメガネをかけた金髪の男性は笑い、話します。