「新テニ×ナージャ」理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
第1章 理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
ロッソとビアンコはケンノスケを人質に、酒店の外から逃げ出しました。丸井たちはすぐに追い掛けます。
人通りの少ないところまで来ると、ロッソとビアンコはナージャに脅しをかけました。
「そこの日本人2人の荷物とこのボウズを返して欲しかったら?」
「ブローチをよこしな、ナージャ」
「渡すな、ナージャ! 絶対にわた……」
ケンノスケの口をふさいだロッソです。少年はやがもがしていました。
「木手」
「はい」
理想のペアがロッソとビアンコからケンノスケを助けようと、テニスラケットとボールを自分の荷物から取り出そうとしたところ、パンとビアンコが銃を撃ってきたのです。
幸い、丸井と木手にケガはありませんでしたが、理想のペアは身動きが取れなくなってしまいます。
このまま、三船コーチの荷物を取り返せず、ケンノスケを助けることも出来ないのか、と丸井と木手、ナージャも悔しそうにしていたときです。
ロープにつかまった黒マントをなびかせた仮面の男性がロッソとビアンコをめがけ、高いところからびゅんと攻撃してきました。
それにより、ケンノスケは助かりますが、三船コーチの荷物の方は仮面の男性に取られてしまったのです。
「怪盗黒バラ、ブンタさんとエイシローさんの荷物を返して!」
「………これはオレにとって必要なものでね」
怪盗黒バラはナージャをしばらく見つめたあと、そう言い、どこかに去ってしまいました。
「怪盗黒バラ……」
ナージャは怪盗の名をつぶやき、片手をブローチに当てます。