第2章 信(しん)×村娘
首を少しひねり、すぐ後ろにある彼の顔を確認すれば、
息を飲んで私に不器用な笑顔で笑いかけてくれる。
この優しさに頼ってしまう自分が情けない。
「俺が、俺が助けてやるよ。
その、えっと…慣れてないけど、大丈夫だ!」
『……触って、下さい…』
そう私がゆっくり言えば、彼の片手が私の頬を撫でて額をくっつけられる。
目を閉じたままの彼から感じられる僅かな緊張。
そして彼の目がゆっくり開けば、先程と同じようにかかえられて寝床に下ろされる。
『んっ…』
冷んやりとした布団に思わず甘い声が漏れ出る。
信様の瞳に私が写ってる…
「おさまったら、言うんだぞ」
『はい…ぁ…!』
「おまえの肌、綺麗だな」
『やっ、そこで、話しちゃ…っ!』
私への気遣いか、口への口付けは避けて、
頬、耳、首筋に優しく口付けされ、肩から腕を撫でられる。
初めての感覚だからか、薬のせいか、
それとも、私が彼を好きになったからか…。
ビクビクと揺れる身体を両手で抱きしめておさえようとする、が、
『んっ…ひゃ、ぁ……信、様ぁ』
「そ、そんな可愛い声出すな!おさえ、られなくなるだろ…」
『…ん、おさえ、ないで…!お願い……』