• テキストサイズ

【ハイキュー!!】短編集~Mint tea~

第7章 繋がる心【澤村大地】




「……ふ、ハハハハッ!!」

笑い飛ばす澤村に、急に我に返る。


「苗字、お前。熱っちぃな!見直したよ!!」
澤村の大きな手が、私の頭をくしゃっと雑に撫でる。


「だ、だって澤村にバレー続けて欲しくて……私、考えてて……っ!」


「ありがとう、名前」


初めて下の名前で呼ばれてドキッとする。



「俺も今さ、『やっぱ悔しいからバレー部辞めるの止める』って言おうとしたんだよね」


「え?そう……なの?」
「うん、ホント」


「……うわぁ!良かったあぁ!!」
「そんなに心配してくれてたのか!?どうもご心配おかけしましたっ!」

3日ぶりに2人でちゃんと目を合わせて、心から笑いあった。



「ありがとな、名前」
「うん……っ」

澤村の優しい声が耳に入って来て安心する。

澤村は一度、咳払いをして続けた。


「……名前に嘘は言えねぇな」
「本当はバレー辞めたく無かった、って事?」
「まぁそれもあるけどさ……」
「?」

「本当はさ、辞める理由、就活とかじゃなくて……」
「うん」



「……名前が側にいると、全然練習に身が入らなくてさ……。

でもバレーしないのは辛いから……部は辞めて、他のチームにでも入ろうと思ってた……」



「それって……」



「俺、名前が好きだよ」

/ 190ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp