第7章 繋がる心【澤村大地】
「苗字さん、ドリンク作るの俺もやるよ」
法学部の同期で私と同じ地方出身者、何かと気遣いしてくれる澤村とは入学後すぐに仲良くなった。
「あららサームラさん?抜け駆けしてマネちゃんのポイント稼ぎデスカ?」
突っ掛かっては来るけどなんやかんや優しくて面白い、同じく法学部のクロも大切な友達だ。
「大丈夫だよ!マネの仕事なんだから!澤村くんと黒尾くんは練習戻って?」
「1年の仕事でもあるだろ?遠慮しないでよ。皆でやれば早いしさ」
「俺もやんぞ。ポイント稼ぎだけどな!」
「あははっ、ありがとう!2人とも!」
澤村とクロは高校時代によく合同合宿した主将同士で、春高で対戦した事もあり入学当初から仲が良い。
「苗字は自由選択の講義、どれにする?」
「んー。澤村はどれ取るの?」
「オイ、俺も仲間に入れろよ」
3人でいっぱい勉強して、3人でいっぱい遊んできた。
今もよくお互いのバイト先に冷やかしに行く。
ふざけてバドミントンして遊んだりもする。
今年は初めて夏フェスにも行った。
猛烈な熱気、止まらない汗、キンキンに冷えたビール。
何もかも初めてで、大人になった気分だった。
課題のレポートが重なる時期は、3人で図書館に缶詰めになる。
そして、試験期間が終わればパーッと飲みに行く。
デカ盛りメニューとかも食べに行った。
いつも3人で一緒だった。
この3人で、本当に色々な事をした。
澤村とクロは、私の一生の友達になった。
バレーが私たちを繋げたのだ。