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追憶【レイトン教授】

第3章 【魔人の笛】序章―—出会いと再会――






二人に褒められ、頬を緩めるレミ。

彼女の言う通り、手紙にはもう一つのメッセージが隠されていた。
左の列を縦読みすると『たすけてください』と書いてある。

旧友であるクラークがレイトンに何かを伝えたいとなれば、こういう手の込んだ事はしない。
このメッセージの意味を知るためにレイトンは彼に会いに行くのだと言う。

「確かに何か気になります。だんだんレイトン教授らしくなってきましたね。なんか興奮してきます!」
「教授らしく……?君は私のことに詳しいのかい?」
「ええ、教授のことなら何でもわかりますよ」

そう言うとレミは、ポケットから小さいメモ帳を取り出し、読み上げた。
彼女は確かにレイトンのことを知っていた。
考古学分野において数々の奇抜な論文を発表し評価されていること。
今勤めている大学はレイトンを学会史上最年少の27歳という異例の若さで教授に抜擢したこと。
スコットランドヤードからも事件解決のために協力を求められていることも。
レイトンの年齢も全てレミは調べ上げていた。

「さんのこともわかりますよ」

紙を一ページめくりまた読み上げる。

「・ターナー。レイトン教授の補佐を務め、右腕的存在。男性っぽい仕草や見た目だがれっきとした女性。レイトン教授と同じく洞察力に優れている」

どこでそんな情報を集めたのかとは感心してしまった。
それよりもなぜ彼女はレイトンの助手になりたいと言い出したのか。
補佐としてがいると言うのに。
デルモナ学長に頼んだと言うが、理由が二人にはわからなかった。



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