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追憶【レイトン教授】

第9章 【魔人の笛】第五章――魔女の凄む家――






父親も母親もいるルークにこの気持ちが理解できるはずがない。
自分とルークは違うのだと、突き放した。
優しかったユラが変わった瞬間。
柔らかかったはずの瞳が、鋭く冷たく変貌しルークを睨みつけた。
ユラのその目にルークは何も言うことができなくなったしまった。

あの日からユラは変わった。
そしてまもなく、魔人が現れ町には悪い事ばかりが起こるようになった。
病気になる人が増え、ルークの母親もいなくなった。

「いなくなった?旅行に行っているはずじゃ……」
「母さんはボクに黙って旅行になんて行ったりしない。きっと父さんは魔人に操られてウソをつかされてる」

そういう風に魔人は大人たちの心をのっとっていく。
先ほどのルークの言葉の意味を理解したは、ポケットから煙草を取り出し口に咥え火をつけた。

ユラも同じ理由で怯えていて、だから自分たちに魔人の笛の事を隠している……確かに頷けはするけど。

どうにも腑に落ちないは大きく煙を吐いた。

「でもクラークさんに会った時違和感あったしなぁ。それが魔人の力なんだとしたらなぁ……」
「とりあえずすべての始まりは1年前のアランバード氏の死にあるようだね」

ぶつぶつと呟くにレイトンは声をかける。
わからないことを考えていても真実には結び付かない。
真相を知るためには一つずつナゾを解明するほかない。
そのためにはアランバードの死の原因を詳しく調べる必要がある。

「ミストハレリの警察を訪ねて過去の記録を調べさせてもらおう」



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