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追憶【レイトン教授】

第9章 【魔人の笛】第五章――魔女の凄む家――







レイトンたちはミストハレリ署に訪れ、警官の一人に過去の事件記録を見せてくれないかと頼み込んだ。
しかし、警官はそれはできないときっぱりと断りを入れた。

どうやら、署の取り決めで署長の許可が下りない限り外部の人間に資料を見せることはできないという。
1年前後の事件記録はスコットランドヤードに送られているらしく、見たいならそこに行けとそう言った。

「署長はいつ頃戻られますか」
「さあ、そこまでは。少なくとも5時間……長い時は10時間掛かる時もありますから」
「そうですか……。ありがとうございます」

警官に礼を言い、ミストハレリ署を後にする。
署長が戻ってくるまで5時間。
下手したら10時間待つことになる。
いつまた魔人が襲ってくるかもわからないこの状況で、大人しく待っていられるわけがない。

「これは私の憶測だが、もし署長が帰ってきたとしても、魔人事件とアランバード氏の死に関係があることを証明しなければ、資料は見せてもらえないだろう」
「さっきの話だとスコットランドヤードにも同じ資料があるんですよね?教授、私がロンドンに戻って当時の事件記録を探しています!」

胸を叩いて、張り切るレミ。
スコットランドヤードに戻っても事件記録を見せてくれるかわからないのではという疑問はすぐに消えた。
どうやらレミにはちょっとしたツテがあるようだ。

レミもまた、町の人たちが危険になっているという状況を放っておくことはできないようだった。

「助手として当然です!」
「……すまないが頼めるかい?私ととルークはこの町の調査を進める」
「本当はついて行きたいんだけど、免許持ってないからさ」
「大丈夫です!私に任せてください」
「それから、余裕があるようなら大学へ寄って、私のメモと数日分の新しい新聞を持ってきてほしい」
「待ち合わせ場所を決めておこう。図書館でいいかな。レミが持ち帰った資料を検証するにはちょうどいいし」
「そうだね。そうしよう」

こうして、二手に分かれることとなったレイトンたち。
レミは急いでスコットランドヤードへと向かったのだった。





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