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追憶【レイトン教授】

第7章 【魔人の笛】第四章――闇の支配者――






オークションのメンバーには内緒という条件を付けて、彼に駆け引きを持ちだした。
黒カラスは、動揺しながらもそれが嘘ではないことを確かめる。
そして纏っていたマントと仮面を外した。
その下から姿を現したのは、少年クロウの姿だった。
まさか子供が黒カラスの正体だとは想像していなかったレミとルークは声をあげて驚いた。

「さんは気が付いていたんですか?」
「はっきりじゃないよ。なんとなくそうじゃないかって思ってただけ」
「なんで言ってくれなかったんですか」
「確信のない根拠は、真実を歪めてしまうからだよ」

オークション会場の椅子に腰かけ、大きな息を吐く。

クロウが率いる黒カラスは、市場にいる子供たちの集団で結成されたものだった。
つまり黒カラスは複数いたと言う事になる。
同じ服装、同じ仮面を被り変装することでレイトンたちに同一人物だと思い込ませていた。
だから、たちが追いかけた時、瞬間移動のような動きをすることができたのだ。
簡単な仕掛けに築かなかったのは突然の襲撃に焦っていたことと【黒カラスは一人】だという思い込みがそうさせていたのだ。

「でも、どうして数人いるとわかったんですか?」

レミの質問にレイトンは答える。
彼等と追いかけっこをしている時に、マントの中に飴売りのおばあさんの棒付きキャンディーが見えたと言う。
しかし、次に見た黒カラスはそれを持っていなかった。
だからレイトンは黒カスは複数いると気が付くことができた。

「さんは?」
「確証はなかったよ。ただ、子供たちの姿が見えない時があったから、それが疑問として残ってただけだ」

あの市場にいた子供たち全員が黒カラスの正体。
まさかそこまで見破られるとは思っていなかったクロウは、目を見開いたまま驚いている。

「改めて自己紹介するよ。オレの名前はクロウ。黒カラス団のリーダー。他の客に黙っていてくれるなら、あんたたちの力になるよ」
「じゃあクロウ。魔人の笛について知らない?数年前にオークションで落札したって聞いたけど」

の質問にしばらく考えるクロウ。
なんとなくだが記憶にはあるようで、売買記録を見せてくれるとのことで、レイトンたちはステージ裏へと案内された。




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