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追憶【レイトン教授】

第7章 【魔人の笛】第四章――闇の支配者――







プチックに話を聞くと、レイトンたちが集めたこのメダルはどうやら黒カラスが客をオークションに招待するために使っているものらしい。
メダルを全て集めたレイトンたちに、闇市へ続く秘密の扉を開けた。
マンホールの下、地下道へと続く場所にそれはあるようだ。

、ルーク、レミ、レイトンと順番に続く。
服の汚れを手で払い、奥から漏れる明かりに視線を向ける。
道なりに進んでいくと、地上と似たような市場が広がっていた。
更にその奥には階段があり、重たい鉄の扉がぽつんとそこにあった。

「……意外と掘り出し物がありますね」
「うーん。しかし心が震えあがるような造形の像は置いていないようだね」
「置いていたとしても手が出せませんよ」
「………」

市場に売っている品物を見ながら会話をするレイトンたち。
考古学者であるレイトンにとっては、思ったより掘り出し物があることに驚いた。
しかし考古学的に大きな価値があるものはなかったようだ。

「教授、さん!!行きますよ」

レミに急かされ、二人は階段を上り重たい鉄の扉を開けた。
中へ入ると、電気が一つもついておらず真っ暗な空間が広がっていた。
これでは身動き一つできない。
その時、一か所だけ明かりが点いた。

ステージの上。スポットライトの下。にそいつはいた。

「よくきたね、英国紳士くん。わたしのヒントを使ってここまでたどり着くとは、ウワサどおりなかなかの知力だ。それでわたしになんの用かな?」
「魔人の笛というものを探している。ここで以前、オークションにかけられたと聞いた」

レイトンに問いに、黒カラスはケラケラ笑う。

そんなものは知らない。知っていたとしても簡単に教えることはできない。

それが黒カラスの言い分だった。
そしてまたケラケラと笑った。
黒カラスの挑発的な言い方に、レイトンは静かに笑みを零す。

―――だったら、私が君の正体を知っているとしたら?

今まで挑発的で優勢な態度をとっていた黒カラスが初めて動揺の色を表した。

「さっき君を追いかけた時、君の正体がわかった。"君たちの正体"がね」
「デタラメを言うな!!」

大きな声を出して喚く黒カラスにレイトンはその言葉を否定した。




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