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追憶【レイトン教授】

第5章 【魔人の笛】第二章――世界の終わりを予言する少年――






3番街に行く前に、はメモ帳を取り出し、大きく横に線を引く。

・まわりくどい方法で助けを求めたクラークからの手紙。
クラークさんからの手紙は、息子のルークからのものだった。
彼はレイトンさんをこの町へ呼ぶためにあのような手紙を差し出した。

一つ目のナゾが解決した証拠に、彼女は箇条書きに事件の真相を記した。

エリーノース3番街へと続く道には警官が立って警備をしていた。
どうやらここを通るには町長か署長の許可が必要なようだが、ルークの姿を見ると、警官は快く通してくれた。

そのまままっすぐホテルへと歩いていく。
3番街に魔人が出ると避難勧告がでているのもあって、今さらながらホテルに人はいるのだろうかと思ってしまったが、その不安は意味をなさなかった。
中へ入り、試しに呼び鈴を鳴らすと奥からオーナーらしき人が出迎えてくれた。
まさか避難していない人がいるとは思わなかったが、人がいないとはいえホテルを見放すわけにはいかないと言う。

「それに、ベルを鳴らしたってことは泊まりたいんじゃないのかね?そりゃ、ここに泊まろうとしているお客さんたちには言われたくないね」
「確かにその通りですね。泊まらせてください。大人三人に子供一人。部屋は一部屋でできればツインで」
「ならスウィートルームを用意しよう」
「いや、あの。それは……」
「大丈夫です。お父さんに言えば、もしお金が足りなくても貸してくれます」
「………」

何も言えなくなってしまったレイトンと。
調査の時はいつも大学側や学会がある程度支援はしてくれるが、そこまで大した額ではない。
予算内に収まらないときは実費なわけだが、宿泊費を抑えるためにいつもツインの一番安い部屋を頼んでいる。
それなのに今回はスウィートルームと来た。
確かに子供が一人いるとは言えは大人三人でのツインは少しばかりきついとは承知していた。
その際、レイトンはソファで休もうと踏んでいたと言うのに。
断ろうにも断り切れなかったのは、最後にルークが放った一言が大きい。

ふがいなさと情けなさといたたまれなさとあとは何か言葉にできないいろんな感情が二人の心中を暴れまわったが、レイトンはすぐに立ち直った。
が立ち直るにはまだ少し時間がかかりそうだが。





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