第7章 虎穴のワルツ編
「あー・・・本田!もしかしたら危ないかもしれないから、そこ動くなよ?」
「は、はい…」
「電話、切らないで置くから、怖くなったら俺に愛を囁いてくれよ菊」
そう言って電話に出たのはフランシスさんだった。
「すみませんフランシスさん」
「ええなぁええなぁ。本田菊ってあれやろあの極東神秘の美少年!俺もお近づきになりたいわー☆」
フランシスさんの近くでひたすらしゃべり続けている関西弁は…アントーニョ…さんかな?
「あ、てめえ、抜け駆けするつもりかよ!」
「へへへ。抜け駆け?お前が走るの遅いだけやん!」
そうして三人は数十分とたたないうちにローデリヒさん宅にやって来た。