第6章 長期滞在になってまいりました。
突っ込みたくてうずうずしている私を見て、何を思ったかギルベルトさんは動きを止めた。
そしてぽっちりとラジカセを止めて、私のほうを向き直った。
…と、思ったら。
ガバ!!!!
と抱きつかれた。
「「!??」」
次の瞬間、私もルートさんも目が点になった。
「ふむふむ。本田、お前実は…女だろ」
えええええええ…
「な、なななんで…わ、私…」
なに、何が起こった今。
ルートさんに目で助けを求めるものの、どうやら私以上にパニックに陥っているようだ。
「まあまあいいぜっぷっぷー。その反応だけで分かった。はいはい分かった。
しかもどうやらルッツも共犯と見た」
にや☆としてギルベルトさんはルートさんを見た。
その瞬間、ルートさんの頭のねじが数本飛んだような気がした。
「に、兄さん!!急に抱きつく行為は破廉恥であるぞ!!」
「え、バッシュが乗り移った!?」
もう、ばれたからにはしかたない。と開き直る私とは裏腹に、ルートさんはどうにかごまかしたいと思っているように感じた。