第3章 とりかえばやがばれないように行動しましょう。
「ふぅ…」
シャワーを浴びると、少し気持ちが落ち着いた。
それにしても、リヒさんものすごくいい子だな…
さっきまでのことを考えて、リヒさんにとても感謝した。
何度も命を助けられた様なものだ。今度は私がお返ししなくてはな、そんなことを考えながらバスルームを出ると、可愛いパジャマを持って現われたリヒさんと目があってしまった。
「「え?」」
私はうっかりタオルを忘れてしまい、今は一糸まとわぬ生まれたての姿。
バサバサバサ
リヒさんは持っていたものすべてを落とし、叫ぶのも忘れてしばらく茫然といていたが、何も言わず走り去って行った。
見られたーーーーー!!!!!!!!
私は体を拭くのも忘れて、その可愛いパジャマを身に付けた。
そしてバスルームから出ると、バッシュさんが「おお」とか言ってた。
「そのパジャマはリヒが作ったんだ。よく似合ってるぞ」
「ど、どうも…ありがとうございます…」
リヒさんの姿が見えなくなり、私は再び泣きそうになってきた。
「ん?どうした本田」
「わ、私は!もうどうしたらいいのか分かりません!!」
どぅわーっと涙が出てきて、顔を覆った。
「!?」
あまりにも突拍子もない反応に、バッシュさんもどう対応したらいいのか分からぬ様子。
「本田、な・情けないぞ!男児が泣くな!」
バッシュさんはひたすら私を慰めていたのだった。
…ほんとごめん。