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とりかえばや!(ヘタリア)

第3章 とりかえばやがばれないように行動しましょう。


なんとも気まずい空気の中、フランシスさんが玄関から現われた。
そして手には赤いバラを二本。
そして一本を私に差し出した。
「え?」
「最近可愛くなったと評判の菊ちゃんにプレゼント」
そう言って私に薔薇を渡すと、ウィンクした。
この男、プロだ。
「あ、ありが…とうございます…」
しかしバラなどもらったことのない私はしどろもどろ。
いや、でもフランシスさんは私にくれたんじゃなくて、本田さんにくれたんだもの!
そう思い直したら、頭の血がすーっと下りてきた。
「ちょうどいい一輪ざしがあったんですよ。ありがとうございます」
「うん?…うん。そう」
フランシスさんは笑顔でうなずく。
「うちにあがっていきますか?」
「うーん、今日はいいや。実はこれを届けに来たんだ」
そう言って、フランシスさんは私の目の前で手紙をひらひらさせた。
「…なんですか?これ」
「んーまあ。招待状さ。パーティーの」
「パーティー…ってなんの?」
「・・・詳細は秘密だよ、ここで言っちゃったらつまらなくなっちゃうからね」
私がその手紙を光で透かしたりしていると、フランシスさんが後ろから私の肩を掴んだ。
「今年も楽しいこと準備してるからさ☆楽しみにしててよ、菊」
「は、はあ・・・」
少し嫌な予感がしたのは気のせいだろうか。

フランシスさんは、招待状を渡すとさっさと帰って行った。

「じゃあ…朝から騒がしくしてすまなかったな。では…、失礼する」
ルートさんは、さっきの覇気はどこへやら、ギルベルトさんの首根っこを掴んで玄関から出ていった。
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