第11章 遊園地に行くのだ!!編
結局、駅に着くまでローデさんの手は私の腰にありました。
でもでも。周りの視線が痛かった…w
私の今日の格好は動きやすい格好で、別に男性らしい格好でもなかった。ただ地味な格好してる。
多分、見た目じゃ性別判断できないんじゃないかな…と思う。
「え?え?どっち??」みたいな視線を周りから感じた。ローデさん…気づいてないし…言えなかった…
しかし…なんだってこいつ等こんなに本田さんを好きなんだろう、って思う。
「入り口はあちらです」
予習が完璧のローデさんが一番後ろで指を指す。
『ドリームランド』駅はそこそこ人がいたけれど、それでもまだオープンしていない遊園地専用の駅。
思った以上に移動はラクだった。
アーサー&フランシス((ガイドみたいだ…))
無料モニターのため、券は買わずにそのまま遊園地に入場。
ファンタジーの世界を模したドリームランドは、造りは一見要塞のようだった。
中には鎧を着たマスコット、メイド服格好の住人などが歩いている。
「うわああああ。すごい…たぎりますなぁ…」
道端で売っていたウサ耳をフランシスさんにつけられ、すっかりファンタジー世界の住人になったような気分だった。
歩いているだけでも楽しい。
「あのお姉さんナンパしてきていいかな?」
通りすがりに、ウィンクした金髪のおねえさんの尻を見ながら、フランシスさんは言う。
「勝手に言って来いよ。一生戻ってくんな」
シッシ、とアーサーさんに手で払われるが、予想していた反応だったのか、フランシスさんはアーサーさんの肩に腕を回し、
「焼くなよハニー」
とにやにやしながら言った。
「誰がハニーだ、気っ色悪ぃ!!早く行けよ馬鹿!」
なんやかんや痴話喧嘩に聞こえてきた。
痴話喧嘩を聞きながら、私は、入り口で配っていた地図を広げているローデさんに声をかけた。