• テキストサイズ

初恋はいつもきみと

第4章 可愛いの作り方



確かに今回のグラビア衣装によく映える見た目になっている‥
このメイクと今着ている黒のホットパンツと
胸を隠すくらいしかない白のタンクトップ、そして黒の革製のジャケットなら相性はばっちりだ。

「この後、どこ行く予定?」
「ハンカチを返しに…」
「あれ?まだ会えてないの?」

そう言われて苦笑いをする
あれから私は、ハンカチを貸してくれた彼に会えていない。
思い切って連絡先を渡したのにそれにも連絡はない。
とは言え、綺麗なハンカチを言われた通り返さず捨てる気にはなれず、
毎日持ち歩いては、合間の時間でBARに寄り
あの人が居ないか確認するのが日課になっていた
ハンカチを借りたのが日曜日の夜で月~金と訪れたが空振りであった。暇なのかと思われるが、仕事の合間に店を覗くだけの日々も多く含まれていた。


「結局、連絡なし?」
「うん。第一印象が悪いのかも」
「水かけられたんだっけ?」
「そう!ありえないよね!けど、だれにも言わないでね?」
「言えないよね…アイドル同士とか怖すぎて」

ははは、乾いた笑いで紬ちゃんを鏡越しにみて
どんどん直されていく自分のメイクに感動をした。可愛いと自己肯定感を与えてくれる紬ちゃんのメイクは本当に、凄い。

「はいっ!終わり!今日こそ会えるといいね!」
「う、うん‥頑張る」
「はい!そうと決まれば早く行きなさい!!」

そう言われ、カットクロスを外されて着替えを促され「早く着替えて行きな!」と楽屋から追い出すように声をかけられる。‥なんか、今日なら会えるような気がする。そう思い残りの身支度をし出口を潜り抜けいつものBARへと走り始めた。

/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp