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鬼滅の刃  現代パロ編

第1章 背伸び [煉獄杏寿郎]


涙を煉獄の指により、拭われて
「キイロイがお店出したら、第一号のお客さんになるな」
と、頭をポンと叩かれてトリは顔を紅潮させ、とくんと身体が熱くなるのを感じた。


煉獄は生徒から人気があり、いつも周りには男女関わらず生徒がいた。
そんな煉獄に近付きたいと思い始めて、3年生から歴史の授業担当となり煉獄と関わる機会を増やした。
頑張って鈍感な煉獄にアプローチをして煉獄は最初は教師への好意だと思っており、相手にしてもらえなかった。
断られても何度も何度もトリは気持ちを伝えてその直向きさに煉獄も惹かれていき、12月頃には付き合う事となった。


「教師と生徒の立場だからな、卒業するまで手は出さん!」
という事を約束させられたが、お付き合いは良いんだとからかうと怒られる気がしてトリはその言葉を飲み込んだ。


煉獄の後押しもあり、無事に専門学校への進学も出来た。
専門学校へ行ってもKAMADOベーカリーでのお手伝いもしているし、高校時代に仲の良かった炭次郎や、善逸、伊之助やカナヲ達とはよく遊んだ。

変わった事といえば、煉獄のアパートに遊びに行けたり、外にデートに出掛けたり出来る様になった事だ。
隠さなくていい公認の関係になれた幸せを噛み締めるが、10歳も年上な煉獄に見合う彼女かな、と、不安な一面もあった。
「どうした?トリ」
そう、意中の相手の煉獄が目の前に今いるのだ。
天気が良くてテラス席にてパスタランチを食べていた。
いえ、なんでもありません…っと、ごにょごにょと上の空でランチのパスタを口に運ぶ。
教師モードオフの煉獄は、スラックスにニットを着て、獅子色の髪の毛は緩くお団子にまとめており、黒縁の眼鏡をしている。

ランチを食べ終えて、食後の飲み物を飲んでいる時に、煉獄が
「そうだ、連休どこか予定あけられるか?二日間くらい。遠出して帰ってきたら家にでも泊まるといい。」
「……ぴぇっ!」
…!変な声でた!と、更に顔を紅く染め上げるトリ。
お泊まりというワードで瞬時に色んな妄想をしてしまう年頃のわけで。
そんな考えている様なやましいことはしないよ、と、煉獄に見透かされた様にぽんと頭を撫でられ、子供扱いをする煉獄に対してむーと頬を膨らませるトリであった。
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