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Change the world【ツイステ】

第3章 気分屋フィクル!【フロイド】




フロイドを一言で形容するのなら、イカれた野郎である。

言動も行動もすべてがイカれていて、とてつもない気分屋。
しかし、一方で素直な面もあり、基本的にジェイドやアズールの言うことは聞く。

「なになに、ジェイド。なんで止めたのー?」

「彼女の言うことにも一理ありますよ。ここはアズールに判断を委ねる必要がありますね。僕は一度アズールのもとへ戻ります。フロイド、この場は任せますよ?」

さすがはジェイド、話せばわかってくれる。
きゅんと胸をときめかせたところで、ジェイドが寮を出て行った。

「お、おいヒカル、自分だけ助かろうとするなんて卑怯なんだゾ!」

「そんなこと言ったって、わたしの仕事道具は持ち運びできる量じゃないんだもん。ていうか、もとはといえばグリムたちのせいなんでしょ?」

一応、被害者はヒカルも同じだ。
しかも、ヒカルは寮を追い出されると仕事に差し支えが出るので、被害が大きい。

仕事が滞れば当然給与に影響するため、なんとしてでも残らなければ。

「はいはい、準備は終わったぁ? お前らは早く出てけよ。」

「え、でも、まだヒカルが……。」

「でもオレ、お前らのことは追い出しちゃダメって言われてねーし。出ていかねぇなら、オレが外に放り出してあげてもいいよぉ?」

にっこりと笑うフロイドの目が怖い。
これは冗談ではなく、本気でやる時の目。

「ユウ、ひとまず誰かの寮にお世話になってよ。こっちはこっちでやるから大丈夫。」

「でも……。」

「いーから。アズールくんも利益にならない面倒事は避けるでしょ。」

「……ごめんね。」

「こっちこそ、力になれなくてごめん。」

互いに謝ったところで、いよいよ痺れを切らしたフロイドが間に入る。

「ねーねー。話は終わったぁ? それでどうするの? オレに追い出されたい~?」

「……自分で、出ていきます。」

「なーんだ、残念。じゃあ、頑張ってアズールの欲しいもの、持ってきてね!」

笑顔のフロイドに見送られ、ユウとグリムも寮を去る。
こうして、ヒカルはフロイドと二人きりになった。



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