• テキストサイズ

Change the world【ツイステ】

第4章 片恋コンサルテーション!【アズール】




ヒカルの腕がアズールの背に回り、ぎゅっと抱き返してきた。

細くて頼りない彼女の腕は、いつだってアズールのすべてを受け入れ、包み込んでくれたもの。

「……ヒカルさん、僕が好きですか?」

「うん、好きだよ。」

「どれくらい、好きですか?」

愛が重たい男だと、自覚はある。

でも、尋ねずにはいられない。
彼女の気持ちだけは、この頭脳を駆使しても答えを見つけられないから。

「さぁ? 量ったことないから、わかんないよ。」

「……ッ、そこは、元の世界より僕を選べるくらいと言うところでしょう!」

年相応の青年らしく子供っぽく拗ねたら、腕の中のヒカルがくすくす笑う。

「ヒカルさん。」

「なに?」

「好きです。愛しています。海よりも深く、海底火山よりも熱く、誰よりもあなたを愛しています。」

「……いちいち重いな。それ、なにかに例えなければダメなの?」

一生に一度の告白は、どうやら失敗したらしい。
でも、恐怖はなかった。
どんなに格好悪い自分でも、ヒカルが受け止めてくれると信じられるから。

「……あ。」

「なに? どうしたの?」

「いえ、契約書が……。」

アズールの持つ契約書に、変化があった。
前回レオナに砂にされてしまった経験を踏まえ、本当に大事な契約書は肌身離さず持っている。

ヒカルと交わした黄金の契約が、半分果たされたのだ。

契約書に記された内容は、アズールの恋が成就するまでヒカルは相談役を務めること、成就後にはアズールがひとつだけヒカルの願いを叶えること。

アズールの恋は、今、この時をもって成就した。
契約当初と相手は異なるけれど、間違いなくアズールが恋をした女性と。

あとの半分は、アズールが彼女の願いを叶えることで達成される。



/ 426ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp