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Change the world【ツイステ】

第2章 撮影ホステージ!【レオナ】




「ちょーっと待って。この写真、証拠としては不十分かもよ~?」

いざサバナクロー寮へ討ち入りしようと意気込むエースとデュースを止めたのは、カメラのデータを見ていたケイト。

「不十分って、どういうことだい?」

「よく見てよ、リドルくん。コレ、マジカメじゃないんだよ?」

「なに?」

マジカメとは、現在主流になっているマジックカメラ。
静止画も動画もちょちょいと撮影できて、SNSに連動し、友達とも共有できる便利アイテム。

生徒たちが持つケータイに内蔵されているカメラは、ほぼ100%の確率でマジカメである。

「ユウちゃん、このカメラの名前を知ってる?」

「えと、確か……ゴーストカメラ?」

「あ~、やっぱりかぁ。まさかとは思ったけど、ゴーストカメラなわけね~。」

「どういうことだい、ケイト。ボクにもわかるように説明しておくれ。」

100年前に生産されたゴーストカメラは、今の若者には馴染みがない。
マジカメを愛用するケイトだからこそ、知っていただけの知識。

「これさ、撮影者と被写体の親密度が高くないと、映像化できないんだよ。ヒカルちゃんはラギーくんと仲良しってほど友達じゃないみたいだし、これじゃただの……魔法を使った瞬間の写真だね。」

「あ、そっか! 確かにそんな説明を自分も学園長から聞きました……。」

ユウたちはサバナクロー寮生が他の生徒に危害を加える決定的瞬間を激写した証拠を求めている。
しかし、撮影者のヒカルと被写体のラギーはそこまで仲良くないため、親密度が足らずに写真から飛び出してこない。

写真から被写体が飛び出してこなければ、ラギーが生徒たちに魔法をかけた証拠にはならない。

「そっかそっか、なるほど。じゃ、わたしの写真はナシにして、他の手を探さないとね!」

「なんかオマエ、嬉しそうなんだゾ……。」

「そんなことないよ! じゃ、わたしは仕事があるのでこのへんで……。」

写真が役に立たないとわかった以上、ハーツラビュル寮に居座る意味はない。
さっさと退散してしまおうと椅子から腰を上げたら、両腕をエースとデュースにそれぞれ掴まれた。



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