第4章 片恋コンサルテーション!【アズール】
何度か抜き挿しを繰り返して、無事にすべてがヒカルの中に収まった。
蠢く内壁に包まれて、歓喜の吐息を漏らしながらようやくヒカルを気遣った。
「はぁ、は……、ヒカルさん……、大丈夫、ですか?」
「ん、はぁ……、大丈夫。」
頬を紅潮させながら頷くヒカルがいじらしくて、思わず抱きしめた。
裸になって抱くヒカルの感触は堪らなく心地が良くて、中心の秘部をひとつに繋げ、例えようもない幸福感に浸る。
けれどその幸福感は、ヒカルの言葉によって打ち消された。
「本番では、もっとゆっくりやってね?」
「ほん、ばん……?」
「うん。ユウはたぶん、初めてだと思うから。」
そう言われて、がつんと頭を殴られたような衝撃を受ける。
そうだ、これは練習。
アズールがユウと付き合った時のために、別の人を抱くために行う練習。
アズールが言い出し、アズールが頼んだこと。
ヒカルはアズールの願いに応えただけで、彼女自身が望んだ行為ではない。
これは、契約。
そんなことは、最初から決まっていた。
なのになぜ、その事実がアズールの胸に痛みをもたらすのか。
「……どうしたの?」
「い、いえ、なんでもありません。なんでもありませんよ。」
口先だけで取り繕ってみても、アズールの動揺はヒカルに伝わったらしく、困った顔をしながらアズールの腕に唇を寄せた。
「ごめん、今言うことじゃなかったね。動いて、いいよ。」
「……はい。」
考えたくないことに蓋をして、目の前の快楽に溺れる。
これが甘えだとわかっていたけれど、今はただ、ヒカルの優しさに溺れていたい。