第4章 片恋コンサルテーション!【アズール】
ヒカルがアズールのモノを舐める光景は、きっと淫らで、背徳的で、目眩がするほど気持ちがいいだろう。
アズールの中で欲望の天秤が傾きかけたけれど、なけなしの精神で平衡を維持する。
「ダメ、です……!」
「どうして?」
黒い瞳が上目遣いに問い、アズールを煽った。
ヒカルに舐められでもしたら、一分と経たずに達してしまう自信がある。
そんな情けない話をできるはずもなく、言い訳を探したアズールは、先ほどヒカルが口にした理由をそのまま使った。
「好きな人じゃないと、気持ちが悪い。……そうでしょう?」
「……!」
ヒカルの言葉を借りただけなのに、なぜか彼女はハッとして、戸惑うように視線を揺らした。
その表情がやけにアズールの不安を誘い、無理やり上を向かせてキスをした。
そうでもしないと、ヒカルが「やめよう」と言い出しそうな気がして。
「……もう、あなたの中に入りたいんです。いいでしょう?」
口調は疑問形でも、態度だけは有無を言わせない。
そのままヒカルを押し倒したアズールは、ぎこちない前戯でも濡れてくれた蜜壺に己の楔を押し当てた。
「挿れて、いいですか?」
「……うん。」
ヒカルが了承したことに、アズールの胸の中で花が咲く。
それは喜び以外の何物でもなく、とっくに限界寸前だった雄の先端を潜り込ませようとした。
「あ、待って……!」
「な、なんですか? 今さらダメは無しですよ?」
「そうじゃ、なくて。ゴムは付けてほしいかな……。」
行為をやめようと言い出さなかっただけ安心したが、ヒカルが言っている意味がわからなくて首を傾げる。
「ゴム、とは?」
「え、この世界にはないのかな? 避妊具のことなんだけど。」
「ああ……。」
ようやく納得した。
本来であれば、交尾は子を成す行為。
女性ならば妊娠の可能性を心配して当然だ。
もちろん、アズールとて万全の対策をしている。
「ご安心を。ちゃんと水魔法で膜を張っていますよ。」
「水魔法?」
いくつか方法はあるが、この世界の避妊は男性の局部に薄い水の膜を張る。
そうすることで挿入の手助けをし、吐き出した精液も膜の内部に留まるのだ。