第3章 気分屋フィクル!【フロイド】
いったいどれくらい時間が経ったのだろう。
オンボロ寮には肌がぶつかる破裂音と、結合部が交じり合う淫らな水音がひっきりなしに響いている。
そして、そんな音に負けないくらい、ヒカルの嬌声が淫猥に溢れ続けた。
「あ、んや……ッ、うぅ……ッ」
「キモチイイ? ねえ、ヒカルちゃんキモチイイの? あは、可愛いねぇ。」
押し寄せる愉悦の波に翻弄されるヒカルには、フロイドの表情がわからない。
でも、その声はあいかわらず異常なほど昂っていて、かろうじて残った理性が「絶対に振り返るな!」と告げている。
こんな犯罪まがいな行為も、耐え続ければいつかは終わる。
そんなふうに思っていたけれど、限界を迎えたのは経験者であるヒカルの方だった。
激しく奥を穿たれて、最奥にめり込む刺激がどうしたって快楽に変わってしまう。
それを意識したら、昇りつめるのは早かった。
絶頂のボルテージが上がっていき、全身がわなわな震え出す。
息が乱れ、フロイドが与える律動のリズムが速まると、ろくに力が入っていない脚にぴんと力がこもる。
「あ、あ、もう……ッ」
急速に膨らんだ快感の塊。
体重を掛けたフロイドの一撃が決め手となり、破裂寸前の快楽はついに弾けた。
「は……ッ、あぁぁーー!」
「……!?」
ぎゅうっと胎内が収縮して、中にいた雄から子種を搾り取ろうとうねる。
「うは……、なにこれぇ。すっげーキモチイイ!」
子供のようにキャッキャはしゃいだフロイドは、絶好の機を逃すまいと腰を打ちつけ、自らの愉悦を高め、そして……。
「ん、オレも……出る……!」
フロイドの手によって絶頂させられていたヒカルは、その一言で急激に頭が冷えた。
……出すって、どこに?
そう考えた瞬間に血の気が下がり、慌ててフロイドを止めようと振り返った。
止めようとはしたのだが。
「ちょ、待っ……、中はダメ――」
「んぐ……、ふ……はあぁ~~。」
フロイドの顔がふにゃりと綻び、同時に捻じ込まれた屹立の先から熱い白濁が吹き出した。
注ぎ込まれた先は、もちろんヒカルの中。