第1章 プロローグ
みんなの視線が*にあつまる。
*は息をのみ、すこしずつ話し出す。
*「私は、お館様や柱の皆様のご意見に従います。
しかし、せっかく意見を述べる機会をいただきましたので、話させていただきます。
私自身、自分の限界を感じ初めていました。鬼を斬るのが鬼殺隊の役目。その役目を全うできなければ他の道へ進む必要があるということも重々承知です。
今まで培ってきた私の技術、知識をこの鬼殺隊に活かすことができるのであれば、どのような形でも私は構いません。
ですが、体格が恵まれず周りから期待されずとも必死でつかんだ今を私は手放したくないと感じているのも事実です。」
お館様「なるほどね。少し話を整理すると、*は『できれば現状維持が良いけど決定事項に従う』ってこと。
柱のみんなは、『鬼殺をしないなら辞めるべき。隠居して指導に徹底する。隊士たちを甘やかしすぎ。隠や蝶屋敷で働くのもあり。』というのが問題なんだね。
・・・では、こういうのはどうだろう。『隠として柱のお手伝いをする』」