第1章 プロローグ
お館様「『鬼殺隊は鬼の首を斬るのが仕事だから隊士たちへの示しとして階級は"柱"ではなく"甲"へ。しかし、*の実力と特別な任務であることから待遇は"柱"と同等とする。
*に任命したのは、教えるのが上手で見る目があるから。能力と剣技の才で体格による力の差を埋めてきていたけれど、任務に支障が出る予兆があったから。』
ということは、以前の会議でみんなと話し合って決めたと思う。
でもね、全く鬼殺の任務をしないわけにはいかないという意見もあったから、複数人での任務で指揮をしてもらっていたんだ。実戦での経験は隊士たちの成長にも大きく影響するからね。
私としては結果も出てはいるから続けてもらっても良いと考えている。みんなの意見はどうかな。」
風「私は当初から反対です。
一匹でも多く鬼を斬るのが鬼殺隊です。お館様のご厚意で現在も鬼殺隊員ではありますが、鬼が斬れない時点ですぐに辞めさせるべきです。」
蛇「俺も不死川と同意見。
隊務を遂行できなければ意味がない。隊士たちも隊士たちだ。いつまでもおんぶにだっこでは話にならない。そもそも(ぐちぐち)」
蟲「ですが、成果を上げていますのでこのまま継続でも問題ないかと。
なんなら*さんはうちで働いていただいてもかまいませんよ。」
恋「私はお館様の御心のままに。
でも、*ちゃんが危険な目に合うのはどうかと。」
炎「*の才能を摘んでしまうのはどうかと思う!
それに*の稽古は評判が良いと聞く!強くなるために精進するのは良いことだ!」
音「俺は派手に反対だ。
宙ぶらりんの状態だと隊士たちに示しがつかないだろ。きっちり隠居してから育手になれば良い。その方が立場がはっきりするからな。」
岩「あぁ、結果が出ているからと言って鬼殺隊としてでなくても指導はできるだろう。
しかし、私たちと同等の力がある*を隠居させてしまうことは実に悲しい。」
霞「僕はどちらでも。すぐに忘れてしまうので。
でも、*さんとの稽古は楽しいかったと思います。」
水「・・・お館様の意見を尊重する。・・・だが、*はどうしたい。」
お館様「そうだね。*の意見も聞いてみないとね。」