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鬼滅の刃  療養

第1章 [煉獄杏寿郎]


「血も拭き取りましたし、後は“行為"をして、日の光を浴びたら良くなりますね。トリ、後はよろしくね?」
はい。と、胡蝶とのやり取りを終えたトリ。


うっすらとそのやり取りを聞いていた煉獄は目を覚ます。
「…む、ここは…?」
「ここは胡蝶屋敷のお部屋です、煉獄さん。ご気分はいかがですか?」
蝋燭の光がゆらゆらと揺れる部屋で、トリは煉獄の頭を撫でながら言う。
トリの匂いと姿をしっかりと捉えた煉獄はまたどくんっと身体の中で何か、が疼き、熱くなるのを感じる。
(この感情は、まさか…っ)
その自分の欲を察した煉獄はトリが撫でている手を振り払い、俺から離れろっと、短くトリに言う。
ふーっ、ふーッと、呼吸を落ち着かせるように、自分の欲を抑える様に。
顔を紅くし、額に筋を立てながらトリを抱きたいという欲望を抑える。
ふわっと、優しい柔らかい匂いが煉獄の鼻を突いたあと、トリの唇が煉獄の唇に軽く触れる。
「良いんですよ、今日は杏寿郎さんの好きにして下さ…んんっ!」
ぶちっ、と、煉獄の中の理性の紐が切れた音がしたように思えるくらい、トリの後頭部を煉獄の掌が捉え、深く、深くとトリの唇を塞ぐ。
あっと声を出したタイミングで煉獄の舌がトリの舌を絡め取る。
「んぅっ、んんッ…ぁッ…」
右手でトリの腰を掴むと、自身の身体の上に寝転がらせ更に唇を塞いだ。
時には上顎をなぞり、歯をなぞり、トリの舌を吸い取り、その2人の交わった唾をトリの口の中に流し込んだ。
トリは唇を一旦離し、こくんっと煉獄から与えられた唾を飲み込み、頬を紅く染めておいしいっと目尻を下げて煉獄へ微笑む。
煉獄ははぁーっと大きい溜息をついて。
「…まったく。お前は。叱るに叱らないだろう、馬鹿者…」
なんで馬鹿なんですかーと、子供の様に怒っているトリ。
誘っている、煽っている無自覚なトリを下から見上げて、すっかり眉尻が下がる。
煉獄が、すっと、トリの首筋に手を伸ばし、頭、耳、首へと指を滑らせる。
指がトリの身体をなぞる度、女の顔になるトリ。
「んっ、ふぅん…っ」と、聞こえない様に自分の指を噛む。

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