第27章 あれから月日は経ち
「蜜柑…今日は、貴方の…本当の誕生日ね…おめでとう…」
蛍は蜜柑に抱きしめられる…
「君の母…柚香が…君を身ごもり、学園を去る決断をしたのも同じ17歳…縁あるこの日に…君の一つの決断を委ねたい…先程、話した通り、君のここでの暮らしも完全に保証できなくなった今…君の中のアリスの欠片を守り通し、此処を離れて準アリスとしての生き方を選ぶか…アリスであるよりも一般人として…我々を忘れて新たな土地でこれまで通りの生き方を選ぶか…蜜柑…君の答えを…」
「蜜柑…」
「蜜柑…」
…
…
「ウチ…皆ともう一度学園に戻りたい…ウチを…どうか、もう一度…アリスの仲間に…加えてください!!」
…
「蜜柑ちゃん…」
ユキが志貴さんの方を向くと…志貴さんは頷いた…
次の瞬間…
パーマや委員長…ユカやハルカ…当時…蜜柑と仲の良かったメンバーがテレポートでやってくる…
「みんな…」
…
「では、準アリスとして生きる決意が固まった蜜柑に…早速次の手筈を…」
そう言うと殿は近づいた…
「殿…先輩?」
「忘れたか?…俺のアリス…相性抜群の…」
増幅のアリス…
「その、ケシ粒みたいなアリス…俺のアリスで最大限大きくしてやっから…大事に使えよ…