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運命を超えて

第23章 プラズマ団と英雄伝説


Nの理想は…ポケモンの解放…つまり、チャンピオンを超えてポケモンをトレーナーから引き剥がし…ポケモンだけの世界を作る事…
私の真実は…



チャンピオンの部屋に入ると…
丁度終わったようだ…
「終わった…もう、ポケモンを傷つける事も縛り続ける事も無くなる…トモダチ…ゼクロムのおかげだ…」
「N…」
…そう、Nが勝ってしまった…
「…もっともチャンピオンという肩書だけではボクを止められない…それに貴方は優しすぎるんだ…ボクはチャンピオンよりもはるかに強いトレーナーとしてイッシュに号令をかける…全てのトレーナーよポケモンを解き放て!と…」
Nは冷たい目で言った…
この眼…どっかで…
チクタクチクタク…
何処かで時計の音がしたような気がした…
「頼む!ポケモンと人を切り離す…それだけはしないでくれ!!」
「アデクさん…」
アデクさんは…プライドを捨てて懇願している…
私も、ポケモンと人間が完全に切り離した世界なんて望んでいない…
人間もポケモンも完全ではない…不完全なんだ…
それぞれの世界にはそれぞれその不完全さを補う何かがある…
当たり前のものがそうであったというのもあるし…意外な物がそうであったというのもある…
それを引き剥がすのは許せない…
話の行く末を見守る事にした…
「…ボクとアナタはお互いの信念を懸けて死力を尽くして戦った…そして、勝利したのは僕です…もう何も言わないでほしい…」
…やっと私達が来た事に気が付いた…
遅いよ…
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