第22章 アリス学園の過去と初校長
「しつこいんだよ…ブスッ!!毎日毎日…よっぽど暇なんだな…お前友達いねーだろ…」
「わっ私だって友達ぐらいいるわよ!!…あっあんたこそ友達居ないくせにひねくれチビ!!!」
…またいつもの口喧嘩が始まった…
…
…
「お~喧嘩か…鳴海!!」
「(げっ!!)冷先輩…いつの間に学園に帰って来たんですか?」
「今さっき♪初等部に俺の妹…涼が入学する事になったから虐めたらただじゃおかないからな★それと…」
冷の周りに氷の塊が浮き始めた…
「この間…あれほどアリスでクラスメイトに悪戯してはいけないって言ったよな?」
「えっ…」
この後冷にみっちり怒られている鳴海を見て柚香さんは怒らせてはいけない人が本当に居た事を痛感した…
…
…
…
数日後…
「柚香…今日も杏樹んとこ行く?」
「行くともさ…」
「今日…あいつさ…」
ゆっきーから鳴海が今日任務だったって事を伝えられた…
柚香さんは初等部の寮に向かった…
…
…
「良いよ…盗っても…俺のアリス…いつも盗る盗る言ってんじゃん…せいせいするこんなアリス…」
「ナル…」
「…何だよ…まさか泣き顔を見に来たんじゃないんだろ?…さっさとやれよ…」
…気持ち悪い…こんなアリスっ…
「…盗っても盗ってもなくならないねあんたのアリス…この部屋が星空になっちゃうくらい…綺麗だね…アリスって…宇宙みたい…」
…
…
次の日の朝
「あれ?アリス石が無い…」
柚香先輩…
知ってる?僕のアリスを綺麗と言ってくれたあの日からどんな時も独りを感じる事はなくなったんだよ…
胸にしまった星屑にあの時のぬくもりがまだ残ってるからかな?