第4章 学生編・終夏のSound
UNDEADのリーダー朔間零。紅月のリーダー蓮巳敬人。Knightsのリーダー月永レオ。調べた通りアイドルだけあって大層整った顔してる。殴りたい衝動にかられるくらいには。
-ぞわっ-
「「「!?!?!?」」」
『初めまして。自己紹介は後回しで…スケジュールが詰まってますので早急に案内していただきたいです』
「はい。ご案内します」
-カツカツ-
「痛っ…本当にキョーレツ♡」
「先程、蓮巳くんも言っていたが随分と変られましたのぅ」
「…君もいつからそんなジジ臭い喋りになったんだ?」
「…まぁ色々、だな」
「同じくだよ。あの子ちょっと男嫌いな部分あって当たりキツいかもだけど悪気は無いから勘弁してやってくれ」
「分かった」
※※※
多分、全員が息を飲んだ。同性の私ですら息を飲む程、ミステリアスでアダルトなマネージャーさんだった。
『皆様、初めまして。この度はお招き頂き光栄に御座います。NoGenderのマネージャー的役割を務めさせて頂いてます、桜音 智桜姫です』
「これはこれは…とても綺麗なお嬢さんで吃驚しました」
『………?天祥院様とお見受け致しますが池上様からは何も?』
「うん。マネージャー寄越すからマネージャーと相談してくらいしか言われなかったですね」
『………』
困った様に溜息を吐くと小さく咳払いをして鞄から書類を取り出してパラパラと捲る。とても制服を着崩しているけどあのブレザーとスカート…国一の大学に行くのと同じくらいの超エリート学校の生徒なんだと思うと更に気が引けてしまう。
『池上様の方から伝わってるかと存じますが一点だけ確認を』
一同「………」
『NoGenderのメンバーは貴方方アイドルと違い何処にでも居る様な一般人で構築されています。各々職を持っている者も居ますのでプライベートな部分や素性が割れるのだけは…』
「大丈夫、分かっている。ステージには絶対にカメラは持ち込まないしお客様の手荷物の検査は徹底するし妨害電波も流す」
『ご理解頂き感謝致します。でしたら此方からの要望は有りませんので其方の指示に従わせて頂きます』
生徒会長に対して物怖じする事も無くハッキリと喋って堂々としていて格好良い人だと思った。社長秘書とかに…向いてそう。