第20章 学生編・残暑のUNDEAD(幕間)
その理論も少し違うと思う、と突っ込みたくなるのを抑えて取り敢えずは行末を見守る事にする。
「ったくもう………まぁ大変よ清秋!!」
「あ゙ん?」
「今日の姫様の下着の色はぴ「うわあぁぁぁああ゙!!!やめろ馬鹿!!見てねぇ!!オレは見てねぇぞおぉぉお!!!」…」
一同「えっ」
見かけによらず初心なのか池上先輩の言葉に耳を塞いで顔を赤くしながらキツく目を閉じて蹲る。
『………ふん、童貞め』
「まぁまぁ姫様、あまり虐めないであげて」
『………』
-バキッ-
「ふぶっ!?」
一同「!?」
二人の喧嘩が止まったかと思うと智桜姫ちゃんが池上先輩のみぞおちに肘鉄をお見舞いする。
『妄想でアタシの下着の色決めないで』
怒るところ、ちょっと違う気もするんだが…
※※※
「と、言う訳でぇ!ちょっとゴタっちゃったけどライブお疲れ様ってゆー理由をこじつけてカンパーイ!!!」
カチャン、とグラスのぶつかる音が響く。この焼肉屋はオカマの知り合いの個人経営のお店で多分相当良質なお肉などが目の前に並べられる。大体皆で食事する時は此処を貸切るんだけどお値段とかも相当だと思う………けどまぁ金持ちボンボン社長のオカマだから。
…にしても。
「UNDEADが来るとか聞いてねぇぞ?」
「俺も!まぁイツメンよりは賑やかで良いと思うけどさ」
そう。私も何も聞いてない。そもそもこんなの姫が許すハズが無いと思うんだけど姫は何も言わずに黙りだし、この後オカマに雷が落ちるのでは無いかと、後の事が心配。
「あらぁ?ワタシはちゃんと姫様にメールしたわよ?後輩拾ったから連れて行くーって!ねぇ?姫様」
『うん。誰かとは聞いてないけど何となく想像は付いてし』
「ほぉ?何故じゃ?」
UNDEADのリーダーである朔間…さん、が興味深そうに姫に尋ねる。
『後輩の中でそこそこ池ちゃんと仲良しなのは零さん、天祥院さん、斎宮君くらい。天祥院さんは焼肉のイメージが無いですし、斎宮君は多分皆でわちゃわちゃするのはあまり好きじゃないタイプだから違う。つまり零さんになります』
「流石ワタシの姫様!そんな賢いとこが好きっ」