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引金の旋律【あんスタ】

第20章 学生編・残暑のUNDEAD(幕間)


「こないだはお疲れ様だったねー!凄く良かったよー」

一同「!?」

「俺もキッツい練習して演奏した甲斐があったよ」



この前。キツい練習をして演奏。つまりそれは…



「僕だよ僕」

一同「紫音(くん)!?」



素顔も中性的だったのか紫音くんは。
………と、なれば。あの体躯の良い男は言うまでもなく黄音くんだろう。恐らく藍音くんは………ふむ、朱音くんはまだ来てないのか…それとも欠席なのか。



『アンタ馬鹿じゃないの!?何さらっと正体バラしてるわけ!?』

「いったぁ!?大丈夫だって、Valkyrieも知ってんだしアイドルだから秘密には固いだろ!?」



Valkyrieも…成程、だから斎宮くんはNoGenderの情報にほんの少し詳しい訳か。





※※※





「で、どうしてあの二人がいがみ合ってるの?珍しい」



そう二人に問えば、初めはこの二人がいつもの様に言い合いを始めたらしい。ところが話が二転三転して二人を巻き込む形になって最終的にあの二人が睨み合いを始めたらしいのである。



「アンタ達が悪いんだからちゃんと止めなさいよ」

『無理だって。まだ戯れ段階だけ思うけど…』

「もし偶然にも鉄拳が飛んで来たりしたら、か弱い俺達は一瞬であの世~」

「仕方無いわね…皆ちょっと待って。あの二人の喧嘩止めないと」

「喧嘩は良くない。俺も手伝おう」



と二人のところに行こうとするアドニス君の首根っこを慌てて引っ掴んで制する。



「駄目よ。止め方を間違えたらタダでは済まないから!特に姫様は男嫌いだから触れて止めようなんてしたら…」



考えただけでも恐ろしい。



「何じゃ?そんなに凄いのかえ?」

『病院送りになった人が数名居る』

一同「………えっ…」





※※※





「も~二人共!今から折角皆で焼肉パーティするのに喧嘩しないでよぉ」

『引っ込んでて』「黙れオカマ」



と少し尻込みしながら池上先輩が二人に近付いて声をかけるとドスの聞いた二人の声が介入を赦さない。



『皆が揃うまで待てって言ってるのに聞かないし生肉をお箸で摘もうとするなんて言語道断。お肉はトングで焼くものよ』

「一々細けぇんだよ。何処の世間知らずのお嬢様だ」

『マナーよ。ルールは破るものだけどマナーは守るもの』
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