第19章 学生編・残暑のKnights(幕間)
スオーが何かを言おうとしたところで不良達がマネージャーを取り囲む。
「ひゅ~♪イイオンナ」
「大きいおっぱいしてるねぇ?何カップ?」
「てゆーか怪我してるじゃん?」
「暴れた駄目だよォ?」
-ゴッ-
一同「!?」
その豊満な胸に手を伸ばした不良に有無を言わさず肘鉄を喰らわせると、まるで不良が眼中に無い様に話す。
『アイドルがこんな所に居たら駄目なんじゃないですか?』
「…いや、俺達はその子が無理矢理裏路地に連れて行かれるのを見て…」
『これは大変失礼致しました。この子の身を案じて下さったんですね』
とニッコリと綺麗な笑顔を見せる。そんな様子に不良達は頭に血を昇らせる。
「このアマっ…!」
「ちょっと綺麗だからって!」
「淫乱そうな身体してやがるくせに!」
-バキッ-ゴキッ-
一同「!?」
『この子可愛いから本当に絡まれやすくって』
困りましたわ、と微笑みながら襲いかかって来る不良を見向きもせずに裏拳や肘鉄でノばす。
※※※
『貴方達、騎士でしょ?じゃあ少しの間この子の事お願いしても宜しいでしょうか?』
「お願いって…この状況どうするつもりなの?」
「君、見た所、喧嘩に自信あるみたいだけど…分が悪いんじゃなァい?ここは大人しく警察を…」
と言いかけるセッちゃんの口元に人差し指を当てる。
「!」
「Ladyが喧嘩なんて言語道断です!!!」
『しーっ』
一同「!」
今度は自分の唇に人差し指を当てて静かに、と促す。
『威勢が良いのは結構。だけど貴方方はアイドル。それこそ喧嘩なんて言語道断だし、その綺麗な顔や身体に傷が付くと商売にならない』
一同「…」
『幸いアタシは一般人だし、喧嘩は凄く強い自信あるし。それにこう見えて………すっごく怒ってるのアタシ』
その綺麗な笑顔からは怒ってる感じは一切感じられない。そしてくるりと背を向けると気絶してる一人の頭を踏み付ける。
『アンタ達そんなにせっくすしたいの?』
一同「!?」
『いいよ、アタシが相手になってあげよっか』
一同「………は?」
『ただし、アタシに勝てたらね』
しゅるしゅると音を立てながら三角巾を外して
ガン、と壁にギブスを叩き付けると粉砕する。
一同「…」