第1章 切島くんのお部屋
〜6部屋目 一緒に迎える朝〜
リルルside
ふっと目が覚めたら、頭にいつもと違う感触。
ー あ、鋭児郎くんの腕枕だったっけ///
思い出したら顔が赤くなった。
隣を見ると、明らかに寝ている鋭児郎くん。
漫画だと絶対「くかー」っていう吹き出しが出てそうで、思わずくすっと笑ってしまった。
すると反対の手で目をごしごしした後、鋭児郎くんと目があった。
『あ、ごめん、起こしちゃったかな?』
「……なんか、あったのか…?」
『んーん、何でもない、おはよ、鋭児郎くん』
「おはよ…リルル、頭、痛くねぇか?」
枕にしたら硬いよな、って眠そうな声で言う鋭児郎くん。
『そんなことないよ? 鋭児郎くんこそ、腕痛かったでしょ?』
「俺は、こんくらい平気だ…つーかねみぃ…」
そう言って寝落ち寸前の鋭児郎くん。
『ふふ、腕枕ありがとっ、頭移動するから』
「…まだこのままじゃダメか…?」
『…え?、い、いいよ?//』
そう言うと鋭児郎くんは、また夢の中に落ちていった。
私は、鋭児郎くんの空いてるもう一つの手を握り締めて、もう一眠りすることにした。
6部屋目 一緒に迎える朝 END