第7章 天喰くんのお部屋
〜4部屋目 個性事故で好きな人に〜
リルルside
『あ、天喰くん、ほんとごめんなさい…//』
「別に、びっくりしただけだから…」
壁に向かって謝る私に、後ろから聞こえる天喰くんの声。
あまり邪魔にならないように天喰くんの背中を借りている。
なんでこんなことになってしまったかと言うと、個性事故にあってしまった。
その個性は好きな人に触れないといけない個性。
何がいけないのかは人それぞれで、運が悪いと死ぬこともあるとか。
突っ込みどころ満載だけど、死にたくはないから幼なじみのミリオに相談して、思い人である天喰くんにこうして背中合わせで触れられた。
だけど、ミリオってばいきなり天喰くんに、こいつを触れさせてやって欲しいんだよね!って言うから、天喰くんがパニックになったのは言うまでもない。
「1つ聞いてもいいか?」
『…な、何でしょうか?』
「ミリオじゃないのは、なぜ…なんだ?」
『…えっ// そ、それはっ//』
「ネガティブな人、が対象とかか…?」
『…それは絶対、ち、違うっ//』
「じゃあ、何で俺、なのか教えてほしい…俺の考えてることがあってるのか確かめたい」
4部屋目 個性事故で好きな人に END