第7章 天喰くんのお部屋
〜2部屋目 意外な弱点〜
リルルside
私は今、環先輩の部屋で、ずっとしたかった背中をなぞる行為をするかしないか悩んでいた。
あまりにも真剣な顔をしていたのか、環先輩は心配そうに声をかけてきた。
「リルル? どうかしたのか?」
『あの、お願い、聞いてくれますかっ?』
「…俺で叶えられるかわからないけど」
『大丈夫です、背中向いてくれませんか?』
「…背中? こうでいいのか?」
ちょっと罪悪感ながらも、つーっとなぞってみた。
「ひいぃっ!!」
まるでおばけを見たような声を出す環先輩。
『…か、可愛いっ///』
私は思わずそう呟いてしまった。
環先輩は、一時停止してるようなその場で固まっている。
『ご、ごめんなさい、やってみたくなっちゃって…』
私が謝ると気を取り戻したのか、部屋の隅で丸くなった。
『本当、ごめんなさいっ、そんな隅で丸くならないでくださいっ…』
「……こんな悲鳴あげるなんて、自分でもびっくりだ…」
ー 俺もリルルに同じことしてみてもいいだろうか…?
2部屋目 意外な弱点 END