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第1章 切島くんのお部屋


〜4部屋目 白雪姫〜
切島side





『鋭児郎くーん!』

「おぅ、どうした?」



休憩時間、次の授業までどうすっかなーと思っていた矢先、リルルに呼ばれた。

思わず顔がニヤけるのを我慢して、返事する。



『あのね、文化祭で白雪姫やるんだけど、私が白雪姫なの!』



嬉しそうに言うリルル。



ー 白雪姫かぁ、ドレスとか着るんだよな?



絶対綺麗だろうな、と想像したらまた顔がニヤケちまう。



「そっか、すげぇな! もし大変なら俺も手伝うからな!」

『うんっ、ありがとう!』



笑顔で言うリルル。

この時、気づけば良かった。

そうすれば悲しませずに済んだかもしれないのに。











後日、劇の練習でリルルにつき合うことにした。



『じゃあ終盤のこのシーンからお願いできる?』

「おぅ!」



俺は言われたところの台本を見ると、ここでキスのフリをする。と書いてあった。



「キキキスっ⁉︎///」

『鋭児郎くん、フリだからフリ笑』

「いや、でも、顔を、近づけるんだろ? しかも他の男と…」

『まぁ、そうだけど…』





ーそれだけは、ダメだっ…やめさせないと、力づくでも…





4部屋目 白雪姫 END
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