第1章 切島くんのお部屋
〜2部屋目 お祭りデート〜
リルルside
『鋭児郎くん、ごめんねっ遅くなってっ…』
「いや、大丈夫…だ…っ///」
今日は楽しみにしてたお祭りで、鋭児郎くんと一緒に行くことになった。
もちろん浴衣で行くんだけど、予定より遅くなってしまった。
『えと、鋭児郎くん?』
「わ、わりぃっ// 行くかっ!」
『うんっ!』
顔が赤いのは気のせいかな?
鋭児郎くんの浴衣もシンプルでかっこいい。
そう、素直に言えたらどんなにいいか。
慣れない服装のせいか、いつもよりゆっくりペース。
会場に近づくにつれて人も多くなってきた。
「リルル、大丈夫か?」
『うん、大丈夫だよっ』
「無理すんな、俺に捕まれ」
『あ、ありがとうっ///』
私はがしっと腕に抱きついた。
男らしい腕っぷし。
鋭児郎くんは自分の個性を地味だって言うけど、私はずっとカッコいいと思っていた。
離れないように、ぎゅーっと抱きついていた。