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【更新停止】Other Only 短編集

第1章 切島くんのお部屋


〜12部屋目 普通科の私とヒーロー科の出会い〜
リルルside





ー 最初、見かけたのはいつだったかな…



登校する時に校門で見かける人がいる。

確かA組の切島くん、だった気がする。

赤い髪が派手で一度見れば覚えちゃうくらいの彼。

最初は、目が合うだけの関係?とまではいかないけど。

毎朝、同じ時間のタイミングでいるからつい目を合わせてしまう。

今日も校門の前で目が合った。



『……っ』

「…っはよ」



私は、ぺこっと頭を下げてその場を去ったけど、去り際に何か聞こえた気がした。











次の日の朝。

私は、体調が悪くて遅刻して学校に登校した。



ー どうしてるかな、切島くん、

でも、朝会うだけの見ず知らずの人に心配なんてしないよね











そして更に次の日。

いつもの時間に登校すると、切島くんはいた。

なんだかそわそわしてる気がする。

ふっと目が合うと、なんか安心したような表情をして思わず、ドキッとした。

何か話しかけようとしてるのがわかって、でも私から話しかけることなんて出来なくて、軽くお辞儀してその場を去ろうとした。



「あ、…待っ…」



ふとポケットに入れたハンカチが無いことに気づいた。



ー うそっ、どこに落として…



後ろを向いた時に、スッとハンカチが差し出された。



「…こ、これ、お前のだよな!」

『え…あ、ありがとうっ//』



切島くんからハンカチを受け取る。



「昨日、何かあったのか…?」

『…えっ…?』

「…い、いや、いつもの時間にいないから何かあったのかと思ってっ」

『…そ、そうなんだっ//』

「ずっと、声かけたかったんだ、今日はハンカチ落としてくれてありがとな!」





12部屋目 普通科の私とヒーロー科の出会い END
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