第2章 足並みの乱れ
思わず躰が逃げを打つが、
翔の手は、強固な意志をもって
智の細いウエストを押さえつけている。
痛みのために、
よけいに躰が強張って、
呑み込んでいる翔のモノを、
不必要に締めつける。
「智……辛い?
でも、やめてなんかやらない。
ずっとこうして繋がっていよう。
大学だとか…
女だとか……
もうそんなものどーでもいい。
一生こうやって閉じ込めて……
飼ってやる。」
ギリギリまで引き抜いて、
ズンと最奥まで叩き込んだ。
「あーーーー・・!!!!
……はっ……あ…」
躰の内に翔の男の熱いほとばしりを感じた瞬間、
真っ白にスパークした意識の中で
自らもまた、愛の証を弾ませたのだ。
そうして、ゆったりと眠りの中に
入り込んでいった。
「智…起きて……まだだよ……起きて……」
目をつぶって眠りの底に行こうとしている
智を翔は無理矢理起こそうとする。
「……うっ…う、ん……翔?…」
「智……ごめん…………
また、傷つけた……
ごめんなさい……」
翔は、捨てられた子供のように
泣きそうな顔をしていた。
「バカだなぁ…
ホントに……
こんなことしても、何も解決しないのに……」
智は翔を引き寄せると
その胸に優しく抱きしめてやる。
そして、翔の唇にキスをした。
(ああ‥もう、どうしようもないぐらい
愛してる……)