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もう迷わない辿り着けるまで〔気象系BL〕

第1章 新たな始まり



(なんか…変だ…………

ホントに熱くないか?)

妄想は消えたはずなのに、
智の躰はスッポリと
翔の腕の中に収まっていた。

その上、翔の手は
妖しく蠢きながら
智の白衣のお尻を
撫で回しているじゃないか…………。

「こ…こらぁっナニをしてるんだ!!!」

「そりゃあ、ナニをしてるんだよ」
「なっ…なななな何を言ってるんだ~!」

「ぜんぜんやりたりないよ。
俺は、もっとしたかったなぁ~

休み時間や放課後……
ここで先生といけない授業を
もっとしたかった……。」

「ば……バカッーーー・・」

「先生だって、
ホントはしたかったんだろ?」

覗き込んでくる目は、
あまりに真摯すぎて、
まともに視線を合わせることすら
できなかった。

「この可愛い唇にキスしたり…………。

先生の一番感じる
この可愛い突起を触ったり
それとも、下のお口に挿れたりーーー・・」

「あっ…もう、よせっ…………。
…んんっ……」

智の最後のセリフは、
重なってきた翔の唇に
吸い込まれてしまった。

それは、天界にある美酒より
美味く甘い恋人のキス。

ーーそう。
智と翔は、男同士で
教師と生徒の禁断の恋を乗り越えて
結ばれた、ラブラブカップルなのだ。

始まりは、あまりにありがちな
『一夜の情事』

誘ったのは智……。

『大野株式会社』
社長の四男坊として生まれ
恵まれた環境で育ち、
家族から可愛がられ
真っ当な性癖さえ持っていれば
誰もが羨む完璧な人生を
歩めたはずなのに…………。

どこをどう間違えたのか、
男にしか興味を持てぬ真性ゲイだった。

逞しい男に女のように抱かれたいという
完璧な受け体質だった。
たぶん、心は女に近いのだろう。



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