第2章 足並みの乱れ
違う…
汚いのは俺だーー…
潤の言うと通りだった。
物心ついた時から男しか目にはいらなくて…
マジで惚れて付き合った男は4人もいた。
まぁ…ことごとく女にとられたけど…
こんな躰をまだ高校生だった翔に抱かせたのは
俺だ……。
(普通の恋愛させるチャンス奪って……)
まったく……
あの女のが言った言葉が正解だなぁ……
次の週翔から連絡があった。
『葉月のことちゃんと謝っておきたくて……
ホントごめん……
それと……
次の土曜日試合に出してもらえるから……』
そんな内容だった。
智はグランドの隅の方から翔を見ていた
やっぱり女が沢山いて……
プレゼントを渡そうとしている姿をみて、
心の中で何かが崩れていくように感じた……
そうだよなぁ……
続くなんて思ってなんかいなかった。
翔のためにならないことも
わかってた……。
でも……
諦めることもできない自分がいる。
(俺を動かせるのは智だけだーーー)
翔……俺はどうしたらいい?
試合も終わり、大学の近くの公園の
ベンチに座っていると
「智さん!
ごめんね。もう、機嫌直った?
ん……あれ?何それ?」
翔は智の手に持っていた紙袋に目を向けた。
「これか?これは、お前にだって
プレゼントを預かって来たんだよ。」
「は…?」
翔の表情が曇りだす。
「ちょっと待てよ。
俺はそういう物受け取らない……。」
「まぁまぁ、堅いこと言うなよ
俺が、よさそーな娘選んでやるから……
葉月だっけ?
あれは、スケベだからダメーー!
翔は、まだ青いから妙なの
にだまされそうで……
俺が、しっかり選んでやるぞ!!」
「……」
「やっぱり付き合いは大事だからなぁ~
まぁ俺も考えてみれば、
過去にいい経験になった恋人がいたからさー」
翔の目は野獣のような鋭く輝き……
智を睨む。