第2章 足並みの乱れ
「大学で再開するなんて
運命感じちゃった…
だから〜全然諦める気なんか
ないから……ワタシ。」
(う…そ……)
この娘と翔が…やっぱり……
ハッピーエンドで結ばれるの
俺達じゃない……
「カズー!!俺は狡いかーー?
翔の邪気をしてるか?」
そして、このモヤモヤとした
気持ちを持って
同じ年の兄貴である
和也と潤、そして、8歳の侑李が
住む3LDKの小さな家へと
愚痴を聞いてもらいに来ていた。
「してますよね~
少なくとも、
我が家の団欒の邪魔を……」
「おい、潤!!!」
「え~~おいらだってもう、
カズの家族の一員だよね~♡」
「もちろん♡智自分の家だと
思っていいからね♡」
潤は不快じゃなくて…
深い溜息と共に智を睨みつけると
「そうやって甘やかすから、
すぐに智さんは、
つけ上がるんだよ…カズ!」
「いいんだって!!
智は可愛い弟なんだから……」
「はぁ~…
だいたい智さんだって
フリーだった頃のナンパに
文句言える立場ですか?
あなたの過去にも、
四人のマジな恋人がいたんでしょう?
その方がよほど問題だと思うけど…」
「う………」
「つまらないヤキモチなんか焼いてると
ホントにフラれますよ。」
この男……。
人の気持ちも知らないで、
傷口に塩を塗るような事を
ずけずけと言ってくる。
なんでカズはこんな男を選んだのか?
理解に苦しむ……。
「なぁ…潤は後悔したことないのか?
あんただって、カズをいけない道に
引っぱり込んでるんだぞ…」