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もう迷わない辿り着けるまで〔気象系BL〕

第8章 魅惑な美



形のよい唇をペロリと
舌で嘗めると………

それだけで紅を引いたように赤く光り出す。

身の内から湧き上がってくる熱が
白い喉や頬を
ほんのりと朱に染めてくる………。

その鮮やかさに、心を奪われない者など
いるだろうか?

この身体が、翔を含め五人のノーマルな男達を
狂わせてしまったのだから………。

でも、選ぶのは相手じゃない……。
いつだって、智自身が抱かれたいと思う
相手しか選ばない。

そう、望まない相手には、
指一本触れさせてこなかった。

選ばれた者のみが味わえる、最高の快楽なのだ。

そして、智もまた、そのプライドと自信が
今の智の鮮やかに輝かせているのだ。

「……あぁ………」

欲情溢れる魔性のごとき妖艶な姿を前に…
武井は言葉もない。


ボーっと突っ立ったまま動けない武井に
静かに歩みよった智は、
その胸元に手を伸ばす……。


誘いかけるように……

カッターシャツのボタンを上から
一つずつ外していく……。


「ふふ………」
智は含み笑いをした……
振れただけで、武井が緊張しているのが
わかった。

ここまで誘われても…
押し倒そうという気にはなれないのか?

ただされるがままじゃないか………
まぁ…そんな勇気もないってことか…………。

「先生………押し倒すぐらいできないの?」
上目遣いで武井を見ると
指先一本で、剥き出しになった胸をくすぐって
やる。

瞬間、弾かれたように身を震わせた武井は
ゴクリと喉を鳴らした……。


「いい……一度だけだからね………」
言い捨てると微笑みを浮かべた。


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