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もう迷わない辿り着けるまで〔気象系BL〕

第1章 新たな始まり



この躰も、匂いも、囁きも
口づけも、何もかもが好きで……

好きで…………


好きで…………


どんなに強がってみても
自分がとことん好き者の淫乱なのだ
制服姿の翔を見るたびに
思い知らされてしまう。


もうこれは、中年オヤジが
女子高校生のセーラー服姿に
憧れるようなものだ。

そんな風に考えたくはないが
若さの象徴である
学生服に欲情するなんて
ついにスケベオヤジどもの仲間入りを
してしまったってことなんじゃないか?

ストイックだからこそ
ひん剥いてやりたいなんて……

それじゃあ
もう同性愛とか関係なく
だだのフェチだって。

(あっ…翔……
もしかして…………

お前は俺をただの変態オヤジ
にしたかったの?…………)

ってのは、けっこう真面目な
心の悲鳴だったりもする。

だが待てよ…。
その制服の下あるのものはなんだ?

そう、智は逞しい男に
抱かれたいのだ!

そして、まさに今、目の前に
その願望を満たしてくれる、
鍛えられた筋肉が隠されている
躰があるじゃないか…。

そそられるのは、
それこそ男の本能なのだ。

「もう……しょうがないなぁ……」
と嫌がるフリをしながらも
翔の背に手を回した時ーー……。



「やれやれ…。
ホントに仲がいいんだね。」
突然響いた、
第三者の声…。

「ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーっ…!?」

素っ頓狂な叫びを上げて
智は声の方に振り返った。

「ま…雅紀…?」

「智さんなんて声だしてんの?
もー悲鳴を上げたいのはこっちだよ!」

呆れた顔で佇んていたのは
生徒会会長 相葉雅紀だった。

智とは母方の従兄弟に当たり
二年生だが生徒会会長で、
三年生が卒業してしまった今
この学園では、
生徒からだけではなく
教師からも敬意を払われている
すごい少年なのだ。


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