第12章 魔王の平生~前編~誕生記念【織田信長】R18
「信長様っっ、もう、もうっっ」
「わかっておる」
果てそうになる中の感覚を感じ取ってくださったのか、私が特に弱い部分を集中的に攻めてくる。
早く強まる指の動き。
大きく迫る快楽の波に飲み込まれ…叫ぶように果ててしまった。
「俺が達するのは貴様の中でだ」
そう言うと、入れていた指が抜かれ、
果てたばかりで足の力が入らない私の体の間に信長様が入ってくる。
そして…入口に当てがわれた灼熱が、体の中心を貫く。
声が出ないほど…
信長様のそれは、苦しさを感じるほどに誇張していた。
首に回した腕に力がこもり、思わず腰が浮いてしまう。
「貴様、本当に未通女になってしまったのではあるまいな…」
奥歯をギリリと噛む信長様は何かに耐えているようだった。
「動くぞ。しっかり捕まっていろ」
そう言うと、いつもの信長様らしくない速さの旋律で腰を打ち始める。
体が褥の上部に上がってしまうほど、今日の信長様の腰の攻めは強い。
果てたばかりでこのような強さで欲を打ち込まれる私に、すぐに二度目の波がやってきてしまった。
「莉乃、先に果てろ。俺ももう…我慢はできん」
奥深くまで差し込まれる舌、そして最奥に叩きつけられる信長様の灼熱。
私の中の様子で達するのを感じ取って下さる信長様に身を任せ、快楽の波に身を投げた。
「んあぁぁぁっっ・・・・・・」
「出すぞっっ」
そう言うとぐっと腰を沈め、私の深い深い部分に熱が広がる。
___しばらくそのままで抱き合っていた。
お互いの乱れた呼吸が落ち着くまで。
信長様の心臓の音が、私の胸を伝わってきて心地よい。
「信長様…」
「なんだ?」
「天下統一を果たすまで… すれ違う日々もあると思いますが…
どんなに遠くに行ったとしても、私のところに帰ってきてくださいね。」
信長様は呆れたようにため息をつく。
「何を申すかと思えば…当たり前だ。」
___この幸せな時間がずっと続けばいいのに。
このあと、信長の多忙により顔を合わせるのがしばらく先になることなど、思いもよらない二人だった。