第10章 紺青の享楽 ~後編~ 【伊達政宗】R18
莉乃は俺の着物の合わせに手をかけ、開かせた。
はだけた隙間から火照り始めた肌に外気があたる
「政宗の鎖骨、色っぽくて好き」
そう言うと、鎖骨にも口づけてくる。
骨に沿って舌を這わせたかと思うと、ちゅっと吸われ思わず声が漏れてしまった。
「いつも政宗がね、こうやってくれてるんだよ、私に。
こうされるの好きなの」
鎖骨からだんだんと口づけが下がってきて、莉乃の舌先が俺の乳首を捉えた。
ここもチュっと吸われ、また声が出てしまう。
舌先でゆるゆると舐められ、乳輪をくるくると指でなでられ…
いつも俺がしていることだが、される側になるとは思わなかった。
淫靡な指と舌の動きに、こうしてやると腰をくねらせる莉乃の様子が思い出されて、組み敷きたい感情が沸き上がってくる。
その気を察したのか、莉乃が
「いつも政宗がしてくれること、今日は私にもさせて」
牽制、だった。
はやる気を抑え、「了解」と余裕めかした顔を作るのが精一杯だった。
俺の胸を唇で愛撫をしていたかと思うと、腿をゆっくりなでられる。
上下に動かしながら、俺の欲の中心に向かって。
俺のそこはすでに立ち上がっており、着物の上からでも分かるほど主張していた。
莉乃の小さな手が、欲望に触れる。
着物の上からやわかく包むように上下に扱かれ、思わず「くっ」と声が漏れてしまった。
「きもちいい?」
「あ、あぁ」
莉乃が腰帯に手をかける。
目を見つめたまま腕だけ動かして帯を解き、着物を落としにかかった。
俺だけが裸にされる。
莉乃には何度もしたことだが…
自分がされるのは変な気分だった。
口づけが再び開始され、胸、腹、へそ、とだんだん降りてくる。