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【イケメン戦国】永遠の始まり~満ちて果てて~

第1章 真紅の彼方 ~前編~ 【織田信長】




「そういえば、家康。
信長様達が出られてから毎日、御殿での薬作りに呼んでくれてるね。

薬作りが忙しい時期なの?」



家康は何かを考えているようだった。





「____ どう思ってるの?」



突然聞かれて内容が飲み込めない。



「何を?」


「・・・・・・信長様の事。」


「どうって・・・・・・
良くしていただいてありがたいと思ってるよ。


「それだけ?」


「家康・・・何が言いたいの?」


煮え切らない家康の口ぶりに、作業の手を止めて家康の顔を見る。




「・・・あの方が何度もあんたに着物依頼してるか、理由分かってる?あんたが着るものなのに。」


「よく分からない・・・」


「はぁ…… やっぱり分かってないのか・・・


信長様はさ・・・・・・・



あんたの居場所を作ってあげるためでしょ。


あんたがあちらの世界で『でざいなぁ』になる予定だったの、信長様すごく気にしてた。
それに、あんたが役に立ちたがってるのも。


あの人の忙しさはあんたも理解してると思うけど、今回の鎮圧っだって急に決まって、大忙しで。

ここのところ毎日ほとんど寝てないまま出発したんだ。


それでも留守の間あんたのことを頼む、って俺に言いにきたくらい、

信長様はあんたを・・・・・・」





「あんたを・・・・何?」


「・・・・・・・・・気にかけてた、ってこと。

俺にここまで説明させないでよ、 一応………」



「一応・・・・何?」


「さ、おしゃべりはおしまい。さっさと薬作るよ。
兵たちが戻れば、この薬が必要になるから」


「分かった」




家康が何を言いたかったのかよく分からないけれど、作業をしながらも心のざわつきは消えなかった。





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