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【イケメン戦国】永遠の始まり~満ちて果てて~

第36章 純白の羨望        【伊達政宗】R18




「わぁぁ~!!」

次々と運ばれてくる甘味に、莉乃が感嘆の声を上げる。

下の生地が見えないほどあんこがたっぷり乗った団子に、蒸したてで湯気を放つ饅頭。
つるりとした羊羹に、とろりと黒蜜がかかった寒天。
一口大に切られ盛られた、季節の水菓子(果物)も運ばれてきた。


家康 「うぅっ・・・もう見ただけで・・・」


「感動だよね!?待った甲斐があったね!」


三成 「莉乃様の幸せそうなお顔を拝見するだけで、胸がいっぱいです。」


武将たちは家康と同じ感想を抱いたが、誰一人、それを発することはなかった。
三成が上手いこと言い換えてくれて良かった、と言うのが本音だった。

そして、幸せそうな莉乃の表情を見ているだけで、先ほど感じた邪気が薄れていくようだった。



次々に口に運んでいく莉乃。
それを茶を飲みながら眺めている武将たち。


___いつ何時、何が起きるか分からないと感じている武将たちは、表情は変えずとも、入り口付近への意識の警戒は弱めていなかった。



「あの・・・私ばっかり食べてません?」


光秀 「俺たちのことは気にせず、食え。
お前のその旺盛な食欲を見ているだけで、こちらまで食った気になる」

胃のあたりを押さえながらそう言う光秀。



そこへ、莉乃が一番食べたかったという白玉ぜんざいが運ばれてきた。


「わぁ、きたきた!」


さじで白玉をすくおうとしたその時・・・
横からすっと手が伸びてくる。


家康 「待って莉乃。やっぱりそれが食べたくなった。」

低い声でそう言うと、椀ごと持って行ってしまう。


「えぇ!?家康も自分の分、頼んだらいいじゃない!?」


家康 「これがいい」


すっと細められた目線に、武将たちの目も厳しくなる。


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